「ご飯はまだ?」と食事を済ませたことを忘れる

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食事をしたことを忘れて、さらに食欲中枢の障害で満腹感を得られない

 

 

食事をしたことを忘れてしまい「食事はまだなのか?」と聞いてくるのは認知症の症状のひとつです。

 

物忘れによって食事の内容も、すでに済ませてしまったことも記憶できなくなってしまいます。ですが、

 

「記憶が無くても、満腹感を感じているなら食事を要求しないのでは?」

 

と思われたかもしれません。しかし満腹感を正常に感じ取るには、脳からの信号が正しく行われていなくてはいけません。脳に損傷を負っているはずの認知症の方は、「視床下部」にも障害が起きている可能性が高いのです。

 

視床下部とは:
あらゆる欲求による本能行動、そして怒りや不安などの情動行動を司る、脳の一部分の名称です。

 

視床下部が正常な働きを失うと、満腹感が感じ取れなくなります。さらにストレスや不安などの原因から欲求不満が募り、欲求不満を食欲で解消しようとします。

 

食事をしたことを忘れてしまう。満腹感を感じない。そして欲求不満が食欲につながり、

 

「いつになったら食事になる?もうお腹がすいたぞ」

 

食べても、また食べても、食事の催促を繰り返してしまうのです・・・。記憶が無く、お腹が減ったと感じてしまう以上、本人にとってはご飯を食べていないことになっています。

 

だから「今日は朝から一度もご飯を食べてないぞ」と言ってしまいます。そして自分で家にある食べ物を探し回り、来客用に取っておいたお菓子などを食べてしまいます。(認知症になると甘いものを求める傾向があります)

 

その結果、過食になってしまいます。

 

満腹感を感じなくなってしまう
食事をした記憶が無いため、何度も食事を要求する
自分で食べ物を探すために、家の中を歩き回る
過食になる

 

どうやって対処するのか?

 

ご飯を食べたことを理解してもらう
「食事を済ませたことを忘れた事自体」忘れてもらう

 

という方法が良いと思います。

 

ご飯を食べたことを理解してもらう

物忘れが進んでいるとはいえ、すべてのことを記憶できていないわけではありません。

 

食事が終わった後に、何かを用いて確認作業することで、認知症の方が記憶を維持できる可能性があります。

 

食事後、ノートにご飯を食べたことを書き記す。チェックシートを用意してチェックしていく、などです。これをご本人に行ってもらいます。

 

毎回ご飯を食べた後に確認作業を行うことで、記憶が維持できる可能性も出てきます。

 

「食事を済ませたことを忘れた事自体」忘れてもらう

 

視床下部が損傷している影響によって、ストレスや不安が食欲を引き起こします。ですので、気分転換、気を紛らせるといった方法で不安感を落ち着かせ、「食事をしたい」という事自体を忘れてもらう方法です。

 

やってはいけないことが「不安を煽る」ことです。

 

周囲からは異常な様子であろうと、本人はいたって正常なつもりなのです。それなのに否定や反論をしかけては、余計に不安を駆り立てる結果になります。

 

 

それでも食事をしたがる場合は、「一度の食事量を減らして回数を増やす」のも方法です。物忘れによってどれぐらいの量を食べたのか、それとも食事は済んでいるのか、認知症の方は理解できていません。ですので量を減らして回数だけ増やすことで欲求を満たせる可能性があります。

 

騙しているようで気が引けるかもしれませんが、これもご本人のための手段のひとつです。

 

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